akimof の日記

酔いどれアキモフは、電気羊の夢を見るか?

レインマンから遠く離れて

一口に知的障害者といっても、かなり幅が広い。健常者と変わらない外見と話し方を持つ人から、常に朦朧とした時間を過ごし日常的な所作が自立していない人まで、そのレベルの高低差は、われわれ健常者が思っている以上に大きい。

 

ダンスティン・ホフマンが演じた「レインマン」のようなサヴァン症候群の人は、記憶や計算などに驚異的な能力を発揮する。しかし、日常的なことで自立できないことが多い。アスペルガー症候群の人はいわゆる知的障害とは違うが、特定のジャンルにこだわりが強く自閉気味の発達障害がみられる。さらに、ダウン症候群の人は先天的な染色体異常で生まれてくるために、知的障害だけでなく身体の障害などの合併症を患っているケースも多くさまざまな介助が必要な人も多い。そして、自閉症の症候群は肉体的には健康で力もあり、ひとたび強いこだわりをみせたり暴れたりすると、収拾がつかなくなるというタイプもいるのが特徴的だ。

 

上記のようなケースは一部であって、単純に知的障害者といってもその範囲と定義が広い。医学的に言えば精神遅滞ということになるが、何らかの原因で人口の何%かは障害者は生まれてくる。中には幼少期に頭部の事故で障害を抱えてしまう人、麻痺やてんかん、さらに虐待などで障害を持ってしまうこともあるから、その原因も広汎に及ぶ。

 

僕の通っている施設は、50人を超える知的障害者が通ってきていて、それぞれが全く違う傾向と能力を持っている。さらに、そのひとりひとりが毎日違った様相をみせる。われわれスタッフは、上書きモードではなく、新規セーブを繰り返すように日々を過ごしているといってもいい。

 

日本中の施設で、障害者の拘束、虐待を受けている事件が報告されている。確かにそういった問題は、常に念頭に置きながら仕事をしなければならない。正直、悪戦苦闘の毎日なのだが、彼らの楽しい仕事ぶりを見ていると実に和んでしまうのもまた事実なのだ。