akimof の日記

酔いどれアキモフは、電気羊の夢を見るか?

頭の回転力について

老人のぼやきのようで、なんとも言えないですけれど。

今の若者は、本当に利口になっていると思います。知識もたくさん持っている、全員とは言いませんが、お笑い番組の影響もあってか、当意即妙に次から次へと言葉が出てきてボケや突っ込みを駆使しながら話すことができます。もちろん、頭の回転が速いことがそのまま知恵者だということにはなりませんが、そういう大人の定番の突っ込み部分を差し引いても、いわゆる脳CPUの性能は高くなっていると感じます。

その高いCPUの性能を活かして「何を考えるか」が大切なんじゃないか、という声も聞こえてきます。まあそのような説教じみた話しはやめて、なぜこんなに頭の回転が良くなったのか考えたいと思います。一番に考えられることは、社会が発明してきた文明の利器たちが脳に大きな影響を与えているということでしょうね。そしてその利器らが発するリズムが感性を変え脳のしくみを変えてきているのだという仮説。

戦前の人々は、本やラジオで外部からの情報を得ていた。たまに行く映画やお芝居、旅行など、脳を活性化する情報は、常にゆったりとしたリズムで人々に与えられてきました。ところが高度成長期から以降は、テレビから始まって、AV機器、パソコン、ゲーム機、携帯電話など、いわゆる情報家電というものが次々と家庭に入ってくることにになる。自動車や航空機は発達し、交通網は網の目のように整備された。現在の10代から30代前半までの若者は、これらの製品や状況が「あらかじめ」存在していた世界に生まれおちてきています。

この影響力は強いものがある。とっかえひっかえ、利器を使いこなし、そこから受ける情報を断片的であっても素早く理解していく能力を、いやがおうでも子供の頃から身につけていくことになります。両親の考えや構えなどにいっさい関係なく、幼少期からこの利器に囲まれた成長を遂げたことで脳の情報処理スピードが違ってきている。

SF的実験ですが、もし同じ資質の赤ちゃんを、昭和初期の日本と1980年代以降の日本に送り込むことができたら、みごとに時間の流れや頭の回転力が違う大人に成長する。そんな気がしませんか。人の脳や感性は、先天的なものではけしてなく、後天的に育てられるものです。そして、それは、情とか考え方とかといった先行した世代の影響よりも、いわゆる身の回りにあった利器からもたらされる影響のほうがはるかに大きいような気がします。

少し前に、矢沢永吉がサラリーマンの上司をやっていたCMで、まるで話しのかみ合っていない若者がでてきてお茶の間を笑わせていました。あれは、猿の比喩にしていたと思いますが、実は下位に位置させるものではない違う生き物のほうが現状には合ってそうです。昨今の若者たちと話していると、性格や精神がどうとかいう前に、脳の構造と時間のリズムが違うエイリアンじゃないかと思うことしきりの今日この頃です。