akimof の日記

酔いどれアキモフは、電気羊の夢を見るか?

マイレージ・マイライフ

ジョージ・クルーニー主演の映画。航空会社のマイルを貯める話をフックに、家族を顧みない仕事人間が変貌していく姿を、恋愛や後輩の教育などのエピソードを織り込んで作られた作品だ。

彼の仕事は、全米中を回って依頼企業のために人員整理、解雇の手続きを代行するというものだ。空港から空港へホテルからホテルへと移動する中で、大量のマイルは貯まり、カートひとつだけで移動する技術に長けていく。そんなマイル中毒の彼がやっている「人から仕事を取り上げるという仕事」を、今度は取り上げられそうになることで自分の人生を考えるという物語。

映画のようにデフォルメされていなくても、一年中をほとんど仕事に費やしている人は数多くいる。

日本という国にいると、若者の就活問題から、定年後の仕事や主婦のパートまで、そして正社員や派遣制度の問題まで、あらゆる場面で仕事に関する話題が満載で、なにやら「仕事」という怪物に追い立てられているイメージがある。仕事が忙しすぎて過労死するかと思えば、逆に仕事がなくて自殺をしてしまう。働かなければ生きていけないとはわかっていても、いったいどこに何のためにどれだけの量のマイレージを貯めているのだろうという疑問がよぎる人は多いだろう。僕はそんなひとりだ。

世界でも最上位クラスの豊かな国にも関わらず、ひたすら仕事をし続けなければ生活を維持できないとすれば、おそらく制度そのものがいびつなのか資本主義やマネー経済を根本的に疑ってみる必要があると思うが、そこまでの学術的な知見を有していない僕としては、映画を観ながらため息をつくしかないのだった。

ひとつだけ言えることは、「ベーシックインカム」や「負の所得税」と呼ばれる制度や概念が、いままで以上に議論される世の中になるだろうということだけだ。